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2010-10-20 やさしい消費税の解説 消費税課税事業者選択届出 Q&A 其の1 [税金の話]

H22年度の税制改正で、課税事業者を選択した場合の取扱が変わりました。 今回は、これから会社を設立して事業を始めようという方や設立間もないという方に、消費税について基本的な事をお話しするとともに、改正による留意点を説明します

Q1:小売業を営んでいるのですが、消費税を納めなければいけない場合の消費税額の計算はどのようにするのですか?

A1:消費税は売上について預かった消費税の額から、仕入等について支払った消費税の額を差し引いて納税する計算構造になっています。 つまり、消費税込みの売上が1,080万円あると80万円を消費税として預かりますが、仕入や経費等で負担した消費税が50万円あると、80万円-50万円=30万円を納めるということになっています。

※一般的に消費税と言っている税金は国税である消費税と地方消費税の合計額を意味していますので、ここでも合計額をひとまとめに消費税として説明することにしています

Q2:経費の領収証で消費税額が明示されていないものがありますが、負担した消費税はどのように計算すればよいですか?

A2:領収書金額を108で割って、8を掛けて計算します。 ただし、経費と言っても、もともと消費税が課せられていない収入印紙代や給料などはそのような計算を行いません。 また、売上のなかにも土地の譲渡や住宅の貸付のように消費税がかからないものもあります。


Q3:新規に株式会社を資本金300万円、事業年度4月~翌年3月で飲食業を設立しました。 この場合には消費税を納めなければなりませんか?

A3:前々事業年度の課税売上高が1,000万円以下の場合には当該事業年度は消費税の納税義務が免除されることになっています。 ところで、新規設立会社の設立事業年度と翌事業年度については、基準期間の課税売上高がないので、一定の場合を除き免税事業者になります。 ただし、事業年度開始の日、ここで言えば4月1日の資本金が1,000万円以上の会社は特例を受けることができず課税事業者となってしまいます。


Q4:Q3の会社について、飲食店の内装や設備その他の経費で1,500万円ほどの支出があって消費税を75万円ほど支払いましたが、売上は700万円ほどしか有りません。 この場合の消費税の取扱はどうなりますか。

A4:残念ながら、免税事業者は消費税を納める義務が免除されるかわりに、支払った消費税が多くても還付を受けることができません。 しかし、課税事業者選択届出書を翌年3月31日までに提出することによって課税事業者になれば、還付を受けることができます。


Q5:そうするとQ4のような状況の時は、課税事業者選択届出書を提出したほうが良いということになりますね。

A5:H22年度改正より、課税事業者を選択して100万円以上の固定資産(土地など消費税が掛からないものは除きます)を購入した場合には、設立事業年度から3年間は簡易課税制度を利用したり免税業者にもどることはできません。 従って、設立事業年度で還付を受ける消費税額と原則課税によって軽減や免除を受けることができなくなる消費税額を比較しなければ判断できません。


Q6:A5は少し話がややこしいです。 数字で示してくれませんか?

A4:設立事業年度(1年目)~3事業年度(3年目)の3年間の課税売上と人件費以外の諸経費の支出を次のように仮定しましょう。
1年目:課税売上が735万円、人件費以外の諸経費が1,575万円
2年目:課税売上が1,260万円、諸経費504万円
3年目:課税売上が1,575万円、諸経費672万円
※金額はいずれも税込み金額です

case1:課税事業者を選択した場合
1年目 735万円÷105×5-1,575万円÷105×5=-40万円(還付)
2年目 1,260万円÷105×5-504万円÷105×5=36万円(納付)
3年目 1,575万円÷105×5-672万円÷105×5=43万円(納付)
3年間合計で39万円の納付

case2:免税事業者のままでいる場合
case1と全く反対になりますから、
1年目は40万円の持ち出し、2年目は36万円が免税で手元にのこり、3年目も同じく43万円が手元に残ります。つまり合計39万円が手元に残るので、課税事業者を選択しない方が有利ということになります。 もちろん売上や経費の状況によって異なってきますから、よくよく検討して選択しなければいけません。


Q7:設立事業年度に100万円以上の固定資産を取得するのがだめであれば、設立事業年度は課税事業者を選択しながら細々と事業をやって、翌事業年度に設備投資をして還付をうけるというのはだめですか?

A7:消費税法では課税事業者を選択した事業年度(1年目)と翌事業年度(2年目)のいずれかで100万円以上の固定資産を取得した場合には、其の取得した事業年度から3年間課税事業者の縛りがあるということになっていますので、結局Q6と同様の課税がされることになります。


 

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